魚津商工会議所青年部 第34代会長
森井 信次


魚津商工会議所青年部第34代会長に就任するにあたり、スローガン並びに運営方針を述べさせて頂きます。

<スローガンについて>
 昨年度で全国大会が終了し、一つの区切りを迎えました。2年後には40周年が到来します。本年度においては、青年部を見つめ直すことの出来る時間があります。よって原点回帰が必要と考えております。
 まず伝統については、青年部の綱領・指針を踏襲した事業の遂行と人間形成を図ってきたことであると考えております。対外・対内の双方から見ますと、対外的には青年部は数ある青年経済人団体に中でも地域性・経済性という面ではリーダー団体であり、市や親会などからも様々な要望や期待がありました。先輩方も自由闊達な精神が旺盛でありました。記憶の新しいところでは滑川市との市長村合併を提唱したり、いまやお馴染みとなった魚津小町のプロデュースなど地域に関わる様々な活動をして来られました。一方、対内的には個性の強い先輩が沢山いる中でも、挨拶をきちんと交わし、緊張感がありスピード感がある会でした。私は入会9年目ですが、皆さん仕事や家庭を犠牲にしてきている分、真剣でした。このような懸命さや行動力が青年部の伝統と考えております。
 次に会員企業の発達については、やはりこれまでにない未曾有の金融不況と未曾有の災害不況がダブルで直撃し、1年以上経った現在も回復軌道に乗り切れない厳しい経済状況でありますが、今こそ青年部から若い力と工夫で地域経済を元気に盛り上げていって頂きたいと考えております。仕事が元気になれば家族も幸せになりますし、地域にも大いに貢献しようという気持ちも高まると思います。
 このように、伝統の堅持と会員企業の発達は、地域を支える青年経済人として充実した青年部活動をしていく上で不可欠な要件であり、互いに牽連関係にあります。そして青年部の永い歴史の中で、地域や地域経済の発展の為に大きな役割を担って、先頭に立って来られた歴代会長が歩んでこられた道をもう一度確立したいと考えております。結果的に仕事や家庭の基礎というものを各人が磐石にしていって頂きたいと考えます。
 皆さん一人ひとりが伝統の堅持と会員企業の発達を念頭に置いて頂きますようお願い申し上げます。

<青年部事業について>
 経営・企業交流関係を担当する委員会では、商工会議所の一翼を担う者として、商工会議所が有する各種経営支援制度等を積極的に利用推進して頂きます。また、地元経済人の講習会も企画して頂き、実践的な経営能力向上を図ります。他団体との経済交流等も企画して頂き、青年経済人としてのヨコのつながりの拡大を図ります。このような企業交流の結果、地域経済発展のアイデア等が生まれることも期待しております。地域・渉外関係を担当する委員会では、魚津市総合計画を踏まえた、地方都市としての地域や地域経済の活性化への様々な提案をして頂きます。とりわけ魚津には多くの自然が生み出す産物が豊富にありますので、そのような原資を活かした具体的な提案等をして頂きます。そして親会議所の会員・シニア会員の皆様と積極的に交流し、地域経済のタテの関係も広げていきたいと存じます。会員関係を担当する委員会では、会員と会員家族が共に地域の素晴らしさを再確認し、地域への愛情が一層膨らむような事業を企画して頂きます。
 ホタルの集落開放、蝶六街流しの参加、○○魚津での出展、純米吟醸じゃんと恋魚津の仕込みといった継続事業については、委員会事業から全体事業へ移行し、企画運営は各副会長に主導して頂きます。
 そして、「じゃんとこい魚津まつり」に於きましては、じゃんとこい魚津まつり実行委員会をはじめ関係各所が掲げる開催趣旨や思いと運営方針に則り、これまでの経験を十分に活かしながら、魚津まつりを盛り上げるということを第一目的とし、柔軟な発想と若い力で精一杯ご協力していきたいと存じます。

<運営について>
 私は、組織を活かして効率化運営をしていきます。総務関係を担当する委員会が中心となって、より質の高い会務の運営をして頂きます。必要に応じて5人の副会長、専務理事に、重要度に応じた業務の委任をしていきたいと考えております。これまでの会長の多くは自ら多くを背負っていました。それは勿論素晴らしいことですが、このご時勢で会長ってこんなに大変なんだと思われたら、思いがあってもなかなか候補者が育たなくなります。当会はボトムアップの会であります。大切なことは、会長になったら誰よりも汗水を垂らして死に物狂いで奔走するばかりではなく、会長自身の言葉で、ビジョンと行動指針を示し、実現可能な組織を作り、組織全体をきちんと機能させて、会員一人ひとりが主役となって頂くことだと思っております。そして多くの会員に、会長になって100人の会のマネジメントをしてみたいと思い、モチベーションを高めて頂くことが大切であると考えております。
 そこで、会員の皆様が主役となって活躍して頂く為に、私が担保しなければならないのは、HONESTY(正直さ)&OPEN(公開)であると考えております。これは、自身の行動指針でもありますので、会長行動指針に掲げ、懸命に貫きたいと存じます。
親会・市については、本年度は市制施行60周年、商工会議所創立60周年という記念すべき年度でありますので重層的に関与・協力していきたいと考えております。これを機会に、親会・シニア会員との交流を活発にし、地域や地域経済発展のための原動力にしていきたいと考えております。
 今後40周年までの向こう3年間として、青年部が原点に帰り、青年部の本分をきちんと踏襲していかなければなりません。そして地域や地域経済を代表する青年経済団体の名にふさわしい、魅力のある団体にしていきたいと考えております。
 他団体との付き合いについては、元来、魚津はおろか、新川地区3市2町が交流していかなければならないと感じております。地域社会が多分野において広域化してきている観点からも、理由は言うまでもありません。他団体とは設立目的や綱領、指針に相違がありますが、そこにいる若手経営者との交流を積極的に行うことによって、地域経済の活性化を図ることができると考えておりますので、企業交流という形で一定の関係を築いていきたいと存じます。地域や地域経済を代表する青年経済団体として、広い心で地域全体を見据えて様々な付き合いをしていきたいと考えております。

 青年部会員をはじめ、関係各位の皆様のご理解とご協力並びにご指導の下、高い志をもって真摯に取組んで参りますので、何卒宜しくお願い申し上げます。